第2カテゴリーは清水とよみさんが2度目の優勝
第1カテゴリーは矢島奈緒美さん
審査委員長 堀口大樹(常務理事=岩手大准教授) 12月8日(土)の13時より、駐日ラトビア大使館で第5回日本ラトビア語弁論コンクールが開催された。駐日ラトビア大使館と日本ラトビア音楽協会の共催であった。今回は10名という例年より多い参加者があり、日頃のラトビア語学習の成果を発揮し、学習者同士で交流をする素晴らしい機会となった。 まずはじめにダッツェ・トレイヤ=マシー駐日ラトビア大使の挨拶があり、出場者の紹介と出場順の抽選を行った。 質疑応答がない第1カテゴリーでは、6名の参加があった。具志堅唯さんは、「風よ吹け」と題したスピーチで、ラトビア人にとっても特別なこの歌への思いを語った。鈴木亜衣さんは「大好きなラトビアミトン」と題し、ラトビアミトンへの愛着を実物を見せながら語った。串田百花さんは「歌とラトビアと私」と題し、これまでしていた合唱がラトビアと自分を結び付けてくれ、今年夏の祭典にガイスマの一員として参加できたことを報告してくれた。小学4年生にして7回の訪ラト歴を持つ北川青さんは、「音楽の国ラトビア」と題し、有名なロックバンドPrāta vētraのコンサートに参加した様子を語ってくれた。吉田健弘さんは、「ラトビアの歌」と題し、今年の祭典に参加をした際に感じたラトビア人の歌に対する思いを語った。 第1カテゴリーの優勝者は「心を繋ぐ糸」と題したスピーチをした矢島奈緒美さん。これまでCDや生で聞いたラトビア人の歌声の魅力を語った。よどみがなく、緩急があり、表現力溢れるスピーチが圧巻であった。 質疑応答がある第2カテゴリーでは、4名の参加があった。竹内大樹さんは「ダウガウピルス、出会いをありがとう!」と題したスピーチの中で、昨年の夏に参加したダウガウピルス大学のサマースクールでの思い出を語り、愛についての有名なラトビアの歌「霧の中で涙する窓」を熱唱した。次に登場した北川文さんは、第1カテゴリーに参加した北川青さんのお母さんである。スピーチでは母親の視点から、ラトビアに行く度に娘の食に対する好みが変わることを、ラトビアの料理や食べ物を説明しつつ語った。中井遼さんは、「ラトビア100周年訪問」と題し、先日訪れたラトビアの独立記念日の様子を写真を使って語ってくれた。優勝したのは、2回目の優勝となった清水とよみさんで、題は「太陽は母」。有名な合唱曲「太陽、稲妻、ダウガワ」の歌詞にある「太陽は我らの母」と「日の出ずる国」日本を比べ、ラトビアと日本は姉妹であること、さらには25年前にラトビアでホームステイした際のおばあちゃんにもらったクリスマスカードのメッセージ「いつも太陽を!」に励まされたエピソードを紹介し、心にしみるスピーチを披露した。 どの参加者のスピーチも個性があり、聞きごたえ、見ごたえのあるものであったが、内容や表現から第1カテゴリーでは矢島奈緒美さん、第2カテゴリーでは質疑応答も考慮して清水とよみさんが優勝した。また奨励賞には、第1カテゴリーから北川青さん、第2カテゴリーから北川文さんが選ばれ、親子でのダブル奨励賞となった。 各カテゴリーの優勝者の発表と、奨励賞の授与の後、全参加者にトレイヤ=マシ―大使から参加証と記念品が贈呈された。 審査員には、大使館からエリーザ・リピニャさん、在日ラトビア人を代表してアルタ・ヴォイツェホフスカさん、アルティス・ビルジンシュさんが参加をし、堀口大樹が審査員長を務めた。 来年も参加者が集まり、ラトビア語学習の熱が広がることを期待している。
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