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【12/3】堀口大樹(ラトビア語教室講師)のラトヴィア報告 PDF プリント メール
作者 webmaster   
2008/12/05 金曜日 00:02:55 JST

独立記念日の興奮、街中が国旗であふれる

国家式典に欠かせない大合唱

 

執筆中の修士論文のための資料集めを兼ねてラトヴィアに行ってきました。その際に11月18日のラトビア独立記念日を訪れる機会がありました。今年は独立90周年記念ということもあり、とりわけ盛大に祝われたようでした。独立記念日自体は1日だけですが、国内、また国外でも90周年を祝うための行事が2008年を通じて行われてきました。(詳しい情報はhttp://www.lv90.lv/を参照)

リトアニアのカウナスよりバスで18日の朝にリーガに着きましたが、郊外の一軒家の軒先にはどこもラトヴィア国旗が掲げられており、また首都のリーガに近づいていくと、建物という建物にはラトビア国旗が揚げられ、祝日ムードが漂っていました。街をゆく人は皆、無料で配布されていた小さな国旗を片手に、いそいそと市内のいたるところで行なわれていたラトビアの歴史にまつわる映画や展覧会、コンサートに向かっていました。旧市街では人の流れが比較的一定方向で、何時からどこで記念行事が行われるのかがわかるほどでした。また多くの人が自由記念碑前で献花をし、記念撮影を行っていました。様々な花がありましたが、国旗の赤と白の色を組み合わせたブーケを手向けている人もいました。

夕方になると、自由記念碑前で夜から始まる記念式典まで時間をつぶすためか、多くの人が旧市街のカフェやレストランを埋め尽くし、時間を過ごしていました。また90周年記念のかわいらしいロゴが入ったバッジやTシャツといったグッズを街頭で販売していました。記念式典が行われる自由記念碑からまっすぐ伸びる自由通りの両側には、90周年を記念したラトビア国旗の赤白赤の街頭が設置されていました。19時に近づくと、記念式典が行われる自由記念碑を目指して、国旗とたいまつを持った人が旧市街を練り歩きました。また90周年記念として行われていたフェスティバル「光るリーガ」の一環として、市内の公園や通りには、イリュミネーションが輝き、散歩をする人たちの目を和ませていました。

19時より記念式典が始まり、自由記念碑の両横に設置された特設舞台には計500人からなる吹奏楽団と合唱団が登場。今年の夏に行なわれた歌の祭典の合唱指揮者達も登場し、祭典時と一部同じ曲目が演奏されます。こういった国家式典にも登場してくる合唱の存在の大きさに改めて感心しました。どの曲もラトビアの自由や祖国愛をテーマにした合唱曲でした。演奏される曲を知っている人の多くは、共に口ずさみながら、お祭り気分を楽しんでいました。また、アメリカのシカゴで1961年に結成された第2次大戦時の亡命ラトビア人による音楽グループ「シカゴの5人組」もゲストとして登場。冷戦中、彼らはラトビアの外からラトビアの自由を訴えていたようです。そのためソ連時代に彼らの歌を聞くことはできなかったようですが、独立後にラトビアを定期的に訪問し、今でもラトビアの人に人気があります。

20時よりヴァルディス・ザトレルス国家大統領の演説。90周年に際し、ラトビアの今後の発展を願い、そのための国民の協力を訴えました。また同時にリトアニア・エストニアからも大統領が出席、ラトビア語の通訳付きで自らの言語で演説をしていました。

21時からはダウガワ川のほとりで行なわれる花火を見るため、記念碑前にいた多くの人々がいっせいに旧市街を縦断しました。日本ほど花火を見る機会はないようで、多くの人が持っていた携帯電話で写真を撮っていました。

11月の中旬の冷え込む夜、気温は確実に0度を下回っていたと思います。それでも年齢、性別に関係なく、多くの人が2,3時間も寒さの中で90周年記念の行事を楽しんでいました。そこに住んでいる人にとっては、自由記念碑は「景色の一部」として毎日何気なく通り過ぎてしまうかもしれません。しかしこの日だけは、多くの人が歌とお祭り気分、寒さ(現地の人にはまだ寒さではないかもしれませんが)に包まれながら、自分が今ここにいれる幸せをかみ締め、なんとも言えない感慨にふけっていたことでしょう。

 

1.国旗の色をした街灯

  

 

 

2.自由記念碑のもとには多くの花が置かれた

  

 

 

3.次のイベントへと向かう人々

  

 

 

4.90周年記念グッズを売る少年

 

 

5.国旗とたいまつを持ち、いざ自由記念碑前へ

  

 

 

6.国立オペラの前の公演にはイリュミネーションが

  

 

 

7.自由記念碑の前での記念式典と大統領演説

  

 

 

8.ダウガワ川での花火を見に人々が旧市街を一斉に縦断

 

 

 

9.大使館でカッタイ先生に日本語を学んでいる生徒たちと懇談 

    右端筆者(堀口)、その後がカッタイ先生、左端は指揮者のアイラ・ビルジニヤさん

最終更新日 ( 2008/12/21 日曜日 23:36:15 JST )
 
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