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【12月15日】第2回日ラ語弁論コンクールの成績 PDF プリント メール
作者 webmaster   
2012/12/15 土曜日 15:20:29 JST

2回日本ラトビア語弁論コンクールに1213参加

清水とよみさんが優勝 ラトビア往復航空券獲得(第二カテゴリー)

第一カテゴリーで植木佐代さん(ラ語教室事務局長)が内容賞受賞 

129日の日曜日、駐日ラトビア大使館・日本ラトビア音楽協会の共催、ラトビア文部科学省の後援により、第2回日本ラトビア語弁論コンクールが行われた。昨年よりも4名多い、1213名の参加となった。

 ペーテリス・ヴァイヴァルス駐日ラトビア大使は、「ラトビア語学習者が増えることは、ラトビアへの関心の高まりの証で非常に喜ばしいことです。このコンクールへの参加やラトビア語学習を通じて皆さんが何かを得ていただければと思います」と開会の挨拶を述べた。

 

第一カテゴリーでは、ラトビア語によるスピーチ、歌、詩の朗読の披露など、ラトビア語であれば何をしてもよいという、非常に多様な発表となり、賑やかな雰囲気で行われた。

登場順1番の北川文さん・北川青ちゃん親子は、ラトビアでホームステイをした際の写真をラトビア語で解説した。親子の掛け合いは見事で、青ちゃんがラトビア語を発するたびに、会場は暖かい歓声に包まれた。ソプラノ歌手の京島麗香さんは、発音が素晴らしく、情感がこもった『アヴェマリア』を披露した。誰もが知っている歌をラトビア語で聞くのは、多くの人にとって新鮮であった。ラトビア商品専門店『リガコレクション』の川島洋さんは、お店で扱っているクリスマスの木目のオーナメントと黒パンを紹介。特に黒パンはすぐに売り切れるため、「お求めであれば、当店にお急ぎください」としっかりアピールして、スピーチを締めくくった。頴原信二郎さんは、『ドレミの歌』を披露。「話すのは苦手なので歌わせていただきます」と言いつつも、歌の解説も暗記し、すべてをラトビア語でやり通した。西川新八郎さんは、20113月にご自身で日本語の歌詞をつけたラトビアの合唱曲『頭を上げて、白髪のお母さん』を披露、そのラトビア語訳を朗読した。「明るい明日が来るまでは、耐え抜いて見せます」というメッセージはラトビア語でも十分届いたはずだ。「今後ラトビアの歌曲を日本に広めていきたい」という声楽家の今千尋さんは、この時期にぴったりの『きよしこの夜』を明瞭な発音で歌った。「ラトビア語教室」事務局の植木佐代さんは、『ラトビアと私』と題し、教室運営やラトビアへの関わり方を語り、最も正統派のスピーチを暗唱した。合唱団『ガイスマ』代表の清水光子さんは、歌の祭典で毎回ファンファーレとして歌われる『今日は歌にとって素晴らしき日』を素晴らしい表現力で暗唱した。

 

この第一カテゴリーでは、内容、発音、表現力で秀でた方をそれぞれ選ぶ評価方法が採択された。その結果、内容賞には植木佐代さん、発音賞に京島麗香さん、表現力賞に頴原信二郎さん、また特別賞に今千尋さんが選ばれた。ヴァイヴァルス大使からは、最年少参加者の北川青ちゃん(4歳)に大使賞が贈られた。

 

第二カテゴリーでは、ラトビア語によるスピーチと質疑応答が行われた。往復航空券がかかっているだけあって、レベルも緊張感も第一カテゴリーより一段と高くなった。

昨年の3位入賞者苅田悠さんは、今年の夏にラトビア訪問で考えた「本当のラトビアは田舎にある」という主張のもと、ラトビア人の自然に対する姿勢を語った。持ち前の明るさと、畳み掛けるようなテンポの良さと緩急は健在で、田舎でのホームステイの様子を生き生きと語った。

 

今回初出場の清水とよみさんは、1993年に現地でラトビア語を勉強した珍しい体験の持ち主。ラトビア国旗の赤の暗さを疑問に思っていたが、1993年の独立記念日で街の至る所に旗が掲げられるのを見た時に、ラトビアの優しい陽の光ではあの赤が映える、という独自の感性を語った。テーマの独自性、伝えたいという思い、徹底した発声練習と発音練習のおかげで見事に優勝を勝ち取った。

 

今大会で唯一『ラトビア語教室』からの参加ではない武田大樹さんは、1ラッツ硬貨をテーマに選んだ。ラトビアでは、毎年裏面が異なるデザインの1ラッツ硬貨が発行されており、そのデザインにラトビアの文化が反映されていることを語った。武田さんは、東京外国語大学サマースクールで1週間ラトビア語を学んだ以外は独学で、学習歴はわずか1年。複雑な語形変化があるロシア語を専攻にしているのは、ラトビア語を勉強する上で有利であるが、その上で猛練習を重ね、『ラトビア語教室』からの参加者への大きな刺激となった。

 

中井遼さんは、昨年の優勝で勝ち取った往復航空券で今年3月にラトビアへ凱旋旅行に行った。ボブスレーを体験したスィグルダの自然が、そり遊びをして幼少時代を過ごした北海道の自然と似ていることから郷愁にふけったことを、勢いよく語った。質疑応答もそつなくこなし、前年王者の風格を見せた。

 

内容、発音、表現力、質疑応答を総合評価した結果、接戦ではあったものの、1位清水とよみさん、2位武田大樹さん、3位中井遼さん、4位(奨励賞)苅田悠さんとなった。

 優勝した清水さんは、「ラトヴィア留学期間中、多くのことを学ばせてもらいました。その一部を伝えたく、ラトヴィアという国、お世話になったホストファミリーや友人たち、そして日本の家族や友人たちに感謝を込めてスピーチしました。この結果は、恩返しが少しだけできたような気がして本当に嬉しいです。また何よりも優勝できたのは、熱心に御指導下さった堀口先生、一緒に勉強し支えてくれるラトヴィア語教室の皆さんのお陰です。心からお礼を申し上げます。ありがとうございました」と語った。

 原稿は事前に猛練習ができるものの、質疑応答には、時間をかけて積み重ねる文法や語彙の知識、質問を聞き取る力、話す力に加え、物おじせずにその場で対応できる力も含めたすべてのラトビア語力が露呈してしまう。その点で、質疑応答のレベルはさらに高める必要があり、その対策が急務である。これは、聞き取れる力、話せる力をつけるための練習を日頃からもっと徹底して行わなければいけないという、講師自身の反省点でもある。

今回、武田さん以外は『ラトビア語教室』からの参加となったが、今後この大会の認知度を高めるためには、組織面でもっと早く開催日時を決定した上で広報活動を行い、関西や北海道など全国からの参加を呼び掛ける必要がある。

 

『ラトビア語教室』講師、東京外国語大学大学院博士後期課程  堀口大樹

 

 大使・入賞者を囲んで記念撮影

最終更新日 ( 2012/12/15 土曜日 15:25:19 JST )
 
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