Home   トピックス   ラトビア語教室  
2021/03/02 火曜日 23:11:48 JST
Home arrow トピックス arrow 2009年12月のニュース arrow 【12月13日】森繁久弥の心の祈り「潮騒のうた」がCDに
メインメニュー
Home
トピックス
協会案内
ラトビア音楽情報
協会ニュース「latvija」
検索
お問合せ
ラトビア語教室
協会合唱団「ガイスマ」
管理用エリア
【12月13日】森繁久弥の心の祈り「潮騒のうた」がCDに PDF プリント メール
作者 webmaster   
2009/12/13 日曜日 17:42:41 JST

 

 素晴らしい日本歌曲の誕生

山本健二歌唱アルバム23枚目CDに平野淳一氏委嘱の力作(843秒)収録 

  

1110日に96歳で死去し、国民栄誉賞に輝いた俳優で歌手でもあった森繁久弥が、かくも素晴らしい大詩人であったことを、正直なところこのCDを聴くまで知らなかった。親友の山本健二が自らの喜寿記念にリリースした歌唱アルバム23枚目のCDに収録された「潮騒のうた」は、この地球という星の明日を憂う、森繁久弥の魂の祈りともいうべき中身の濃い作品。8年前に山本がこの詩に出会って感動し、作曲家の平野淳一氏に委嘱して843秒の大作に仕上がった。山本の歌唱も森繁の祈りを切々と語る見事なもので、素晴らしい日本歌曲の誕生を感じた。長い詩の結びの部分「わたしたちが去って間もない頃 この地球は 音もなく こなごなに こわれる日がくるだろう なあ 桜貝 桜貝よ」を聴き終えた時、私は感動のあまり深いため息をついた。NHKがいち早く高い関心を示し、近くラジオ深夜便で放送する意向があり、某新聞社のコラムニストも是非取り上げたいという。日本人のみならず、世界中の人々に聴いて欲しいと思う作品で、この作品を名曲に仕上げて独力で世に出した山本を高く評価したい。

 

 このCDにはもう一つ、サトーハチローの興味深い詩「象のシワ」を平野氏に委嘱した作品が収録されている。これも聞き逃せない。サトーハチローが生きていたら大喜びしたに違いない。年末(25日)に、私が北上に行きサトーハチロー記念館を訪問することになっているので、館長(サトーハチローの子息)に是非聴いてもらおうと思っている。

 

 さらに、「ゴンドラの唄」「あざみの唄」「さくら貝の歌」「早春賦」「知床旅情」「とうだいもり」「青葉の笛」「七里ヶ浜の哀歌」「琵琶湖周航の歌」「夜明けの歌」「小さな旅の思い出」「長春花」「初恋」「風と光の広場」「今日の日はさようなら」「千の風になって」など、お馴染みの名曲が山本ブシで収録されるお得品。森繁歿後、森繁自身が歌う抒情歌から童謡、軍歌まで発売されてよく売れているが、この1枚を是非お聴き逃がしなく。2100円。銀座のヤマノ楽器店に常備してある。

Latvija編集長 徳田 浩】

  

潮騒のうた  森繁久弥詩

 

潮騒を聞きながら わたしは 踏み込む砂の中に 桜貝の小さな片割れを見つけた

手に取れば 虹の美しさを失わず それは掌の中を ころころところげた

 

ひびく ひびく 何のひびきだ

 

はるか はるか 太古の昔 この海の中に 不思議ないのちが誕生した

それは この地球という星の 新しい世紀の始まりだった

不思議ないのちは 枝わかれを重ね やがて 酸素のあふれる陸地(くが)を目指した

そのいのちの中に わたしたちの遠い祖先もいた

 

生命が誕生してから 三十六億年 愛も生まれ また はげしい嫉妬もおこり

平和のため 自由のため と 数えきれぬあまたの戦争もあった

動物たちの種を滅ぼし 緑を砂漠に変え 森や林をまる裸にし

大気を汚し あろうことかいのちのふるさとの海に毒を注いだ

 

地球は今泣いている その泣き声の高まる二十世紀を

わたしたちは後ろめたい罪人の目で 見送ろうとしている

 

悲しいことだ

 

ごらん 光のしぶきが水平線の上にこぼれ散る 日の出だ

 

朝の来ない夜はないと 明るさの訪れない闇はないと

蘇った空と海は 互いの青を 水平線の上で分かち合っている

ニンゲン同士分かち合うものがあるはずだ

ふるさとを同じくする生物たちと 分かち合う責めがあるはずだ 

二十六億年のいのちは 子どもから孫へと伝わっていく

わたしたち一代のものではないのだ

 

新しい世紀に足を踏み入れようとする今 次の世代にいのちを託そうとする今

地球を泣いたまま 泥にまぎれ 引き継がせたくはない

 

わたしたちが去って間もない頃 この地球は 音もなく こなごなに

こわれる日がくるだろう なあ 桜貝 桜貝よ

   

斎場に飾られた森繁久弥の遺影

 
最終更新日 ( 2009/12/13 日曜日 18:05:10 JST )
 
< 前へ   次へ >
サイト内記事検索
人気記事