加藤専務理事の叙勲、本国でも大きく報道 加藤晴生専務理事の叙勲は、地元ラトビアの有力紙「Diena」でも大きく報道されるなど、本国でもビッグニュースになりました。堀口大樹ラトビア語教室講師が内容を翻訳してくれました。授与の当日付けで、今夜こういう催しが行われると報道されたものです。 日本ラトビア音楽協会設立者加藤晴生に「感謝の十字」を授与 7月3日 ラトビア共和国外務省プレスセンターによると、7月3日在日ラトビア大使ペーテリス・ヴァイヴァルスは、国家勲章である「クロス・オブ・レコグニション(感謝の十字)」を、日本ラトビア音楽協会の設立者で専務理事である加藤晴生に授与する。加藤晴生はすでに約30年もの間、積極的に日本とラトビアの経済・文化交流促進のために活動してきた。早稲田大学の合唱団で歌い、何度もラトビア訪問、5年前に日本ラトビア音楽協会を設立し、現在約200名の会員を抱える。日本ラトビア音楽協会は定期的に在日ラトビア大使館とともに行事を開催している。同協会はラトビアの音楽を日本に積極的に普及する活動を行い、大使館でラトビア語講座も開いている。 昨年は50名の日本ラトビア音楽協会会員がラトビアの歌と踊りの祭典を訪問しており、協会はラトビアの音楽家や、大使館主催の行事をサポートしてきた。 授与式後に大使館で、大使館と日本ラトビア音楽協会によるサロンコンサートが行われる。コンサートにはピアニスト佐々木武彦、ソリスト渡辺ゆき、またピアニストの風呂本佳苗、バイオリニストの白井朝が出演する。ラトビアと日本の音楽の他、世界でも著名な作曲家の作品が演奏される予定である。 ラトビア首相会見「緊縮財政で経済再建急ぐ」 日本では政治家達が「100年に一度の不況危機」発言を繰り返していますが、ラトビアも08年秋の金融危機以降は資金流出が加速し、6月には政府短期証券の入札で応札がゼロとなる異例の事態が発生するなど、厳しい状況が続いています。 日本経済新聞は7月6日付けで、ドンブロウスキス首相の記者会見を伝えました。要点は次の通りです。 (1)「通貨ラト切り下げの観測があるが、13年~14年を目標にしているユーロ導入まで、通貨には如何なる変更も行わない」。 (2)「ラトビア政府は6月、09年の歳出を約1割の5億ラト(約960億円)を減らす緊縮財政を決定。財政再建で国際社会からの金融支援維持を目指す」。 (3)「09年の成長率はマイナス18パーセントになる(これは国際通貨基金(IMF)の予想12パーセントよりさらに厳しい数字。バルト三国のエストニア、リトアニアもほぼ同様の見通し)。10年下期にはプラスに転じる。財政赤字をGNPの3パーセント以内に収める目標を11年に達成すればユーロ導入は13年、12年達成なら14年になる」。 ※金融不安が続く中、IMFの第2弾融資を得るためには、ラトビア自体の経済再建が前提になる。ラトビア政府は通貨切り下げをせずに緊縮財政で実体経済を調整する道を選択したが、国民生活に大きな痛みが伴うことが予想される。 ※緊縮策には7月1日から年金1割カット、職に就きながら年金を受け取る人は7割カット、公務員給与2割カットのほか、警察学校の閉鎖も検討中という。2ケタ成長が続いたラトビアもここへきて消費が急降下している。日米や欧州主要国は大幅な資金投入で危機対応を進めているが、経済基盤の弱い国々は大きな試練に直面している。 ラトビアの人達は長い歴史の中で、大きな苦しみや様々な試練を克服してきました。若い首相の牽引力とラトビア人魂で、今度の試練も必ず克服すると確信しています。日本ラトビア音楽協会広報担当としては、“一人でも多くの人がラトビアを訪問して欲しい!”と願う他ありません。ラトビアの観光収入は極めてパーセンテージが高いのです。 黒沢歩氏、ラトビア柔道界を取材 これはとても嬉しいニュースです。昨年、東京で黒沢歩さんと食事をした時、「日本柔道はラトビア柔道界と正式な交流がなく、私(柔道新聞編集長)も全く事情が分からない。機会があったら取材してくれませんか」と話したことがありましたが、それを覚えてくれていた黒沢さんが、ラトビア柔道連盟などを取材して素晴らしいレポートと写真を送ってくれました。ラトビアに於ける柔道の歴史、現状はもとより、柔道が発祥した日本を彼等が深く尊敬し、交流を望んでいることがはじめて分かりました。写真の1枚に私は大きな感動を覚えました。道場の壁の中央に、柔道の創始者・嘉納治五郎の写真、その左右に日本国旗とラトビア国旗が常時掲示されているのです。 “これは柔道界の全ての人に読ませねばならない!”。私の個人的都合で目下「柔道新聞」は休刊中の為、柔道専門誌の最大手「近代柔道」に掲載する手配をしました。これを機に、柔道でも日本とラトビアに親しい関係が生まれるよう願っています。その為に少しでもお役に立ちたいと考えています。全文は「近代柔道」に掲載後、「Latvija」にも掲載予定です。 【Latvija編集長 徳田浩】
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