【12月12日】堀口大樹ラ語教室講師のラトビア便り
作者 webmaster   
2011/12/12 月曜日 13:12:18 JST

 

充実した留学生活を楽しんでいます。

 

政治学者パーティーで外務大臣ともお話しました。

 

     

                                       堀口大樹

  

 ブラックヘッドギルド前のクリスマスツリー 

 9月末から来年2月初めまで、ラトビア大学人文学部ラトビア語学科大学院博士課程に留学をしている堀口です。11月前半に一時帰国をしていた際には、ラトビア語弁論コンクールやラトビア音楽祭などで、皆様にお世話になりました。

 

 この留学の目的は、ラトビア語に関する博士論文を仕上げるためです。それと関連して2つの学会での発表や資料集め、授業の聴講、ラトビア人の指導教官との打ち合わせも目的です。

 

 ここでは一日に1コマの授業(博士課程、修士課程、学部生)に通い、後は自習といった生活です。本当は民族舞踊のサークルに入りたかったのですが、あいにく時間的、精神的な余裕がありません。ただ、一日中座っていては、どうにかなってしまうので、スポーツジムに通ったり、観劇をしたり、友人からの誘いには必ず応じるようにしています。

 

ラトビア語は主に独学で勉強してきたので、ラトビア人の学生が母語であるラトビア語をどのように専門で学んでいるのかを間近で見ることができ、興味深い毎日です。

   10月の終わりに参加した学会は、「第3回世界ラトヴィア人研究者大会兼第4回ラトビア学大会」です。この学会は、人文学、社会学、医学、化学など8つの学問分野にまたがる大規模な学会で1024日から27日まで行われました。この学会の名誉会長はヴィーチェ・フレイベルガ前々大統領であり、開会式にはベールジンシュ現大統領も出席し、4年から5年に1回の周期で行われる「学問の祭典」です。 この学会に際して、ラトビアに関係をしている外国人研究者として、国営テレビのインタビューを受けさせていただきました。その様子は、1030日放送の「TOP10」という、その週のニュースをまとめる番組で取り上げられました。私は、都市計画を研究しているフランス人研究者とともに7位にランクインしています。インターネットでも視聴が可能です。935秒以降の映像をご覧ください。(http://www.tvnet.lv/online_tv/17238)自己紹介、研究テーマ、日本におけるラトビアの認知度などをお話させていただきました。  

  この学会の終わりには、ラトビア大学講堂で合唱団Kamēr...のコンサートも行われました。学会の余興として合唱コンサートが組み込まれていたり、「この講堂は音響が素晴らしいのよ」と得意気に私をコンサートに連れていってくれた、私の現地での指導教官の言葉に、合唱や音楽の文化が根付いていることをつくづく感じました。 

 1118日は独立記念日で、市内のあちこちでイベントが行われました。一番の目玉は、自由記念碑の前で行われる大統領の演説や、ダウガワ川に打ち上げられる花火です。

 

 121日には、ラトビア第3の港町リエパーヤで行われた学会に参加をしてきました。

   昨年も同じ時期にこの学会でラトビアに来ていましたが、その時はすでに雪が結構積もっていました。今年は暖冬らしく、雪はたまに降りますが、積もる前に溶けてしまいます。

 

留学中に予定していた学会発表はすでに終わり、後は先生と相談をしつつ、これから2月までラトビアで日本語の論文に向き合わなくてはいけません。海外でただ一人、日本語で思考をするのは結構孤独な作業ですが、静かで温かい家の中では集中して作業ができそうです。

 

129日には、先月日本に一時帰国中に知り合ったラトビア大学社会学部助教諭のレインホルデ女史に誘われ、社会学部のクリスマスパーティ、その名も「政治学者パーティー」に行きました。驚いたのは、リムケヴィッチ現外務大臣も出席していたことです。ラトビア大学が最も権威のある大学であることを抜きにしても、政治家と一般の人の距離は日本のそれよりもずっと近いようで、学生たちと気さくに話している姿が印象的でした。私もレインホルデ女史の紹介で外務大臣と少しお話をさせていただきました。

 

12月に入り、町はクリスマスの準備に色めき始めました。私は田舎の友人宅でクリスマスを過ごす予定です。

 

  

 

 

  独立記念日の花火。ダウガワ川にて。

 

 

 

  

  自由記念碑への献花。ラトビアの国旗の色が多い。

   

  ラトビア大学社会学部 外務大臣と学生たち 
最終更新日 ( 2011/12/12 月曜日 13:22:53 JST )