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【2/23】音楽堂にラトビアの天使たちが舞い降りるとき PDF プリント メール
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2009/02/24 火曜日 22:32:42 JST
 

リガ大聖堂少年合唱団クリスマスコンサート(福島市)

 福島県芸術文化団体連合会副会長 板垣忠直(日本ラトビア音楽協会顧問) 

 2008129日、それは福島市音楽堂が開設して以来、初めて本来の機能を発揮した一日でした。ヨーロッパの大聖堂の壮大な響きが、福島のホールに響き渡ったのです。

 午後230分、リガ大聖堂の首席オルガン奏者、アイワール・カレイス氏が到着、早速5分程のレジスイレーションの後、試奏。その音は、このホールのオルガンを聴きなれた私も驚く素晴らしさでした。カレイス氏から「素晴らしいオルガンです…」と答えが返ってきました。

 320分合唱団が到着、大ホールに入ったメンバーは「ウオー」と喚声をあげました。後に指揮者のクリサンス氏が「リガ大聖堂のような響きを持つホールだ…」と話しましたが、11月末に来日して初めて出会った響きだったのです。

 彼等のウォーミングアップはユニークでした。それぞれ自由な姿勢、自由な場所で発声練習のパターンを低音のPPから高音へcrescしながら20分程歌い続けます。その間に、脱力、音量、音程、共鳴をチェックしているように見えました。

 ホワイエには駐日ラトビア大使館から提供された12枚のラトビア共和国を紹介するポスターと、スコラカントルム福島(やながわ女声コーラス・ラトビア訪問団)が撮影した写真を展示し、大使館提供のパンフやDVDのパンフを準備して、530分ドアを開きました。

 630分、スコラカントルム福島の歌うラトビア国歌に少年団も唱和し、聴衆全員が起立して、重厚な混声四部の響きで演奏会が開始されました。

 プログラムの最初の曲は、ラトビアの現代作曲家プラウリンシュの「ミサ・リジェンシス」よりキリエ。初めて聴く男声のみの聖歌隊の響きは、福島市音楽堂を大聖堂に変えた瞬間です。わずか40人の合唱団と1台のオルガンが、ホールの壁を揺らし、低音が天井から舞い降り、差音が床を鳴らす…、大聖堂の響きが初めて音楽堂に響き渡りました。

 第1部は宗教音楽を中心に9曲。バッハのオルガンの名曲「トッカータとフーガ」は聴き慣れた曲ですが、このホールとオルガンの素晴らしさを改めて感じさせる名演で、聴衆も息をのみ、拍手も出ない程の感動を与えました。オルガン奏者がオルガンに敬意を表した態度にも、音楽堂に関わるものとして大きな嬉しさを感じました。

 聴衆の感動を呼んだ場面は沢山あります。突然二階から響いてきた13人の少年のアベマリアと、10歳の少年が歌ったサンタルチアには鳴り止まない拍手が続きました。

 賛助出演の森合小学校特設合唱クラブの演奏をはさんで、第2部はモーツアルトのレクイアムで始まり、ヘンデルのハレルヤで終わりましたが、中間部で歌った4曲のラトビア民謡も聴衆の関心を呼びました。

 25曲、2時間にわたる演奏会も、瞬く間に終了しました。リガ大聖堂少年合唱団は福島市音楽堂の機能を使いこなした初めての合唱団、このホールの素晴らしさ、このホールを持つ誇りを私達福島市民に与えてくれたコンサートでした。

 このホールを残してくれた、故河原田市長、故高野広治氏をはじめ当時の関係者の皆さんに改めて感謝いたします。

※この原稿は福島市音楽堂友の会会報第57号から転載しました。【Latvija編集室】

 

(写真)

日本ラトビア音楽協会総会で報告する板垣忠直顧問

 
 
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