プラハ音楽院留学の成果! 熱演、熱演の2時間 

ラトビア音楽祭やサロンコンサート出演でお馴染みの美人サクスフォーン奏者、河西麻希さんが3度目のリサイタルを開催(1月31日)。芸術性高い難曲の数々を、素晴らしくエネルギッシュに、黄金の音色を会場に響かせて満員の聴衆を完全に魅了しました。 前回はラトビアの音楽と向き合った{ラトビアの祈り}河西さんは、今回はチェコの音楽に挑戦しました。 河西さんは昨年プラハ音楽院に短期留学してみっちりチェコの音楽を吸収し、この日のプログラムは全6曲全てがチェコ作曲家の作品で、今回も文字通り未知の領域への挑戦という価値ある演奏会でした。日本初演が2曲、他に河西さんが委嘱した作品を世界初演しました。曲名が「MUSIC FOR MAKI」。河西さんがプラハで実力を如何に高く評価され、愛されたかが伺えます、うっとりするような秀作で、河西さんは大きな財産を手にしました。 河西さんが先生と呼ぶ荒尾岳児氏のピアノが実に素晴らしく、二人共同による挑戦であり大成功の要因だったと感じました。特に最終曲のインドジッド・フェルトのソナタは、激しいリズムの応酬で壮絶な音楽バトルを展開、正にお二人とも完全燃焼でリサイタルを終えました。 
初めて行ったJTアートホール「アフィニス」はキャパ300弱の素晴らしいホールで、もちろん満員でした。お友達、お弟子さんも多くとても華やかな雰囲気でした。(徳田浩) ※写真は演奏前の二人とステージ。前半は紫色のドレス、後半は銀ラメと真紅のドレスで会場を一層華やかにしました。荒尾さんも燕尾服に着替えました(カバー写真) 

【河西さんのメッセージ(抄)】 未知の領域へと挑戦し続けるリサイタルシリーズ「音楽の鳥」第3回の今日は、東欧の心と謳われた国、チェコの音楽をテーマに選びました。 様々な国、様々な時代に、それぞれの音楽がある。自分はどんな場所に立ち、どんな音楽を見つめるべきか。 いくつもの選択肢の中で、今回私が最も惹かれた答え、それはチェコの音楽と向き合うことでした。今回は委嘱新作も含め全てチェコの作品です。 比較的歴史の新しいサックスという楽器が、実はこんなにも東欧の文化に溶け合っている。昨年現地に滞在しましたが、その時の驚きと感激は、私の心に大きな衝撃を与えました。 自分の想いを音楽に乗せて届ける。これが演奏家にとって一番も目的であり、喜びです。 私は届けたい。チェコの赤い屋根の街並みを、石畳を吹き抜ける風を、そしてあおの美しい黄昏を。 今日という日が、音楽を通して皆さんと私の想いを少しでも共有できる一日でありますよう。 ※演奏写真は撮影出来ないので、荒尾岳児氏と演奏されたサロンコンサートの写真を掲載しました。 
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