Home   トピックス   ラトビア語教室  
2024/04/26 金曜日 08:29:54 JST
Home arrow トピックス arrow 2011年5月のニュース arrow 【5月10日】「祈り」プロジェクトに200名余が参加
メインメニュー
Home
トピックス
協会案内
ラトビア音楽情報
協会ニュース「latvija」
検索
お問合せ
ラトビア語教室
協会合唱団「ガイスマ」
管理用エリア
【5月10日】「祈り」プロジェクトに200名余が参加 PDF プリント メール
作者 webmaster   
2011/05/10 火曜日 12:39:12 JST
 

歌に込めた被災地への熱い思い

 

プロ音楽家も続々ボランティア参加           

   

                                                    徳田 浩(Latvija編集長) 

 

 

 私も参加している災害地応援「祈り」プロジェクトは、58日の合同練習で最高潮に達しました。“種を蒔こう、愛の種を蒔こう。闇に迷う心に、凍りついた世界に、愛の種を蒔こう。森に山に窓辺に、光届かぬ大地に、闇を照らす光を、明日に向う勇気を、蒔こう愛の種を…”。少年少女と大人の混声4部が一体になった200名の壮大な「祈り」のハーモニーが、なかのZERO西館に響きました。ゴスペル調の8ビートで書かれた心地良いリスムと共に、この日集った一人ひとりの小さな心が完全に一つになって大きな塊になり、災害地に素晴らしいメッセージを贈る力になったことを実感しました。私自身も日本復興にささやかでも貢献しがら、多くの人たちと共に充実して生きている幸せを感じました。(合同練習の写真を別ページに掲載します)



「祈り」はZOROキッズのミュージカル「不思議の森へ」(2009年上演)のテーマ曲で、歌詞・メロディーとも、力強く復興を目指す被災者の心を、奇しくも見事に表現した本当に素晴らしい作品です。今回のプロジェクトは大震災直後、NPO法人ZEROキッズを創成期から全力で育成してきた佐々木香理事長(「祈り」の作詞者)が、“地震でショックを受けている子供たちのためにも、この歌で災害地を元気づけられないか”と作曲者の谷川賢作さんに相談を持ちかけたのが始まりでした。もちろん谷川さんは100パーセント賛同し、“可能な限り老若男女、合唱経験の有無を問わずにたくさんの人に参加を呼び掛け、いろいろな人の思いを込めよう”と、CD製作具体化に踏み切りました。谷川さんは超売れっ子のミュージシャンだけに、東奔西走の超多忙の中をスケジュール調整して練習日3回と録音日を決定。目標は“売り上げを全額、被災地へ贈ろう!”でした。佐々木さんが中心になって中核メンバーが参加者集めに奔走を続け、谷川さんも親しい友人や音楽仲間に懸命に呼びかけました。ただこの段階では何人の人が参加してくれるのか、全く見当がつかなかったようです。当初の私へのメールも「ミュージカル上演の時はバスが2人だけでしたが、サビの部分の力強い半音下降をしっかり表現するためにも出来るだけ多くの参加を期待しています」と記してありました。メール、ブログ、口コミなどで参加者の輪がどんどん広がり、第2回練習日の51日には149名(キッズ35、女声79、男声39)に膨れ上がっていました。参加者の大半はどこかの合唱団に所属する経験者でレベルも極めて高く、一人ひとりの熱い気持ちが表情に溢れ出ていました。 

 女声陣ではドルフィンアストライア聖歌隊の咲弥華さん、レジェントールの宮原麻子さん、ママゴスペルチームの大柴美子さん、JOYJOYコーラスの大谷よしみさんなど素敵な顔ぶれが揃いました。これまでZEROキッズのミュージカルに出演された先生や歌手・役者さんも殆んど参加されています。佐々木さんが所属していた日本女子大合唱団の先輩・後輩メンバー(桜楓合唱団)が4人かけつけて、多忙な彼女をホッとリラックスさせたようです。“桜井珊子先輩(合唱団前会長)は私が最初にお勤めした職場の優しい上司でもありました。来ていただいて本当に嬉しいです”と感激していました。最初に私に声をかけてくれたVoicekの代表・飯島晶子さん(朗読のプロ)も、多くのお仕事仲間と参加されていました。

  男声陣では上演メンバーでもある野口博志さん、山口敦さん、柿田宗芳さんらが終始笑顔でしっかり支えていました。「合唱は各パートをそれぞれが責任をもって歌い作り上げることが最大の魅力。こんなに多くの方が参加されて興奮しています」と話す野口さんは谷川さんの音楽仲間で、普段は弾き語りで活動を続ける純然たるプロフェッショナルです。山口さんはフリーのジャーナリストで早稲田の男声合唱団コールフリューゲル出身、著名な晋友会合唱団のメンバーで、今回は多くの合唱仲間に積極的に参加を呼びかけました。僧侶の柿田さん(駒沢大学寮監)はゴスペルチームmightyで活躍中というこの歌には打ってつけの歌い手です。ふくぞめプロデュース代表の染谷剛さんは社会福祉士で役者さんというユニークな存在です。寶玉義彦さんは、被災地・南相馬からの参加でした。自宅が原発20キロ圏内でまだ戻ることは出来ませんが、とびっきり明るい表情で歌い続けていました。まだ独身とか。私は多くの男声メンバーに話しかけましたが、初対面ながら長い間一緒に歌っている仲間のような錯覚に陥ってしまいました。それにしても凄いプロジェクトになりました。

 我らが「ガイスマ」の山脇卓也指揮者も二世と共に参加  

 そして迎えた最終練習日の58日。開始前から形容の言葉がないような熱気がみなぎっていました。最初のサプライズは滝野川少年少女合唱団メンバーとお母さんら30数名の参加でした。しっかり練習してきたらしく譜面を手にせずに練習に加わりました。今市少年少女合唱団(栃木)の指導者・小林芳枝さんも親子で参加されました。さらにこの日は驚きの連続。芸大出身の若きテノール歌手・黄木透さん、山梨からやってきた国立音大出身のバリトン歌手をはじめ、多くのプロ音楽家が合唱団の一員として参加しました。後方で歌う彼らの圧倒的な声に体が痺れる思いでした。歌がない前奏・間奏・後奏部分にアイリッシュフルートの豊田耕三さんが、谷川さんの華麗なピアノに見事なデュオで加わりました。「祈り」が、いやが上にも高揚し、また新たな輝きを増幅しました。

  更に驚いたのは、我らが日本ラトビア音楽協会合唱団「ガイスマ」指揮者の山脇卓也氏がご子息を連れて合唱の一員として参加したことでした。山脇二世は当然のように暗譜でキッズの合唱に加わりました。お父さんがしっかり教えたのでしょうね。グリークラブ2005年卒で学生指揮者も務めた山地孝佳君が、私の横で力強く歌っていました。練習後に私は「早稲田グリークラブから参加されたOBの徳田さんです」と参加の皆さんに紹介されましたが、「私は間違いなくこのプロジェクトの最高齢(77歳)です。しかし、早稲田グリーから若いOBも参加しています。プロ指揮者の山脇君もグリークラブの後輩です」と恥じらいもなく挨拶してしまいました。

  総合練習の合間に、各パート別の演奏を聴き合ったり、全員でジョン・レノンの「イマジン」を大合唱したり、本当に充実したハッピーな2時間でした。この日初参加した瀧野川少年少女合唱団の、まだあどけない少女が私に飴をくれました。一人ひとりの思いは間違いなく被災地の届くと確信しました。女声の方々にもお話を聞きたかったのですが、歌うことに集中して取材が中途半端になったことをお許しください。

※佐々木香理事長から、この日の参加数は201名だったと連絡がありましたので追加掲載します(5月11日)。録音当日はさらに増えるかも知れませんねね。  

 録音は513日夜、ルーテル市ヶ谷センターです。きっと200人の心がこもった素晴らしいCDが出来上がると思います。谷川さんをはじめ、多くのミュージシャンからジャケットデザイナーに至るプロフェショナルは全てボランティア参加です。販売価格は500円で2000枚製作し、売り上げの全額(100万円)を被災地に贈る計画です。プレス代と印刷費、録音会場費、練習会場費などの実費(約35万円)は参加者のカンパを募集していますが、まだ少し不足しています。佐々木さんは今一段のご協力を願っています。さらに佐々木さんは、CDを被災地の方々に無料で差し上げたいと強く願っています。(連絡先 0353859068 ZEROキッズ)

 なお、CDの販売に関しては、完成後に改めてこのサイトでもご協力をお願いしたいと考えています。 

 最後になりましたが、200人の大合唱を指揮した相原郁美さんの奮闘に大きな拍手を贈ります。17年間、キッズの技術面を支え続けたチャーミングで才能豊かな武蔵野音大出身の音楽家ですが、多方面で活躍するピアニストが本当の顔で、6月5日には音楽ビヤプラザ・ライオン(銀座)でピアノ連弾によるランチコンサートを開きます。 

※別ページに最終練習のスナップを掲載します。当日の熱気を感じて頂ければ幸いです。  

最終更新日 ( 2011/06/02 木曜日 09:10:17 JST )
 
< 前へ   次へ >
ラトビア関連写真(写真随時追加)
image0162.jpg
サイト内記事検索
人気記事