辻井伸行さんの快挙 6月10日に関東も梅雨入りしました。外出して雨に遭う度に傘を買う悪しき習慣があり(傘屋さんは我が意を得たりでしょうが…)、持ち前のケチ精神で捨てないものですから、1人住い玄関の傘立てに10本以上も突っ込んだまま…。今年は一本も買うまいと決意し、晴れた日でもバックにしっかり折りたたみ傘を常備しています。 それはともかく、何もかも暗いニュースが続く中、盲目の辻井伸行さん(20歳)の「ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」優勝は本当に快挙でした。“今年のこれまでに一番感動し、勇気を与えられたニュース。現地の映像を見ながら、音楽愛好家の日本人として心から誇らしく思い、嬉し涙が溢れた”と日記にも記しましたが、本人のコメント通りに、世界に通用する器になれるかどうかは、これからの研鑽にかかっている訳です。まだ20歳です。あまりメディアが持ち上げすぎてちやほやと接触し過ぎないように願わずにいられません。過密な演奏スケジュールも控えてほしいものです。 第3回サロンコンサート 会員、ラトビア語教室受講者、合唱団「ガイスマ」のメンバーの皆さまに、事務局から、大使館と当協会共催の第3回サロンコンサートの案内が届いていると思います。7月3日(金)19時、ラトビア共和国大使館。もちろん演奏後の懇親会も予定されています。今回は、先ず歌手の渡辺ゆきさんが、日本の歌とR・パウルスの作品を歌い(ピアノ:佐々木武彦さん)、続いてヴァイオリンの白井朝さんが、シューベルト、シューマンの他に、ラトビアの著名な作曲家・ヴィートルズの作品を演奏されますので(ピアノ・風呂本佳苗さん)、とても楽しみです。この催しは会員限定で席も25しかありませんから、もう締め切っているかもしれませんが、ご希望の方は念の為に担当者へ確認してください。 映画「Battle of Riga」19日が見納めです 6月6日に上映された「Battle of Riga」は満員の盛況でしたが、いよいよ6月19日15時が見納めです。私の周辺でも鑑賞を予定している人達が数人いますが、ご覧になる方は早めにお出かけください。東京国立近代美術館フィルムセンターは、地下鉄銀座線「京橋」か、都営浅草線「宝町」が便利です。一般公開の予定はありませんので、ぜひお見逃しなく。写真はヴァイヴァルス大使、加藤晴生専務理事ら6月6日に鑑賞した協会関係者です。 (写真)
横浜稲門グリークラブ定期演奏会 当協会メンバーも数人所属する横浜稲門グリークラブの第5回定期演奏会を聴いてきました(6月13日・神奈川県民小ホール)。 創立101年目の早稲田大学グリークラブは、生存するOBの数が1300名を超え、外国も含む各地で各界の第一線で活躍しています。ところが何歳になっても学生時代の醍醐味を忘れられず、様々な場所で歌い続けています。その数も10指では足りず、東京稲門グリークラブ、大阪稲門グリークラブ、早稲田グリーOBメンバーズ、倶楽部グリー、稲門グリークラブシニア会、わいわいクラブ、イエーノーリャ・ラウラヤットなどなど…。それぞれがユニークな演奏会を定期的に開催しています。私がリーダーを務めるローガンDXもその一つです。 横浜稲門グリークラブは、神奈川県、横浜市に在住・勤務するOBで構成され、この日の出演メンバーは33名。最長老は昭和24年卒、最若手(?)が昭和42年卒ですが、殆んど30年代卒業。40年卒が普通なら65歳ですから、平均年齢は限りなく70歳に近いはずですが(あるいは超えているかも?)、信じられないほど元気に溢れていました。 第1部「日本民謡曲集」(曲:清水脩、指揮:加藤治信)、第2部「古典イタリア歌曲集」(編曲:福原陽一郎、指揮:吉村幹郎)を熱演し、第3部はタキシードを色とりどりのラフな衣装に変えて「我が心の旅路アメリカ」(指揮:加藤治信)。シーシャンティーあり、黒人霊歌あり、民謡あり、バーバーショップあり…。メンバーは心から楽しみながら歌っていましたが、“お客様ともども楽しめる演奏・舞台”という横浜稲グリの目指すものがしっかり伝わってきました。メンバーによるカルテットが大拍手を浴びたり、メンバーが舞台から降りて聴衆と一緒に歌う場面などもありました。 (写真)ラフな姿で演奏した第3ステージ 早稲田グリーOBには、打ち上げが演奏会より盛り上がる伝統があります。この日もメンバー・家族の他に、多くのOB仲間や一般ファンまで加わって、打ち上げ会場はすし詰め。飲めや歌へのナイスタイムでした。これがあるから演奏会開催をやめられない!! さらにそれぞれが小グループに分かれて、近くのレストラン・カフェなどで飲酒、談笑が続いたようです。私も帰宅は真夜中近くになりました。 ◇ 打ち上げ開宴を待つひととき、久し振りに、開港150年で賑わう山下公園周辺を散策しました。亡妻との思い出がいっぱい詰まった場所だけにしばし感慨にふけりました。(皆さんに関係ないことですが…) 水野珠江さんソプラノリサイタル 水野珠江さんは桜楓合唱団のメンバーで、専業主婦の文字通りアマチュアのソプラノ歌手です。6月14日にカザルスホールで何と7度目の単独リサイタルを行い、相変わらず美しいソプラノで全17曲を歌いきり、ほぼ満員の聴衆をうっとりさせました。特に専門教育を受けた訳ではありませんが、恵まれた美声と歌を愛する心でひたむきに励み続けた成果です。アマチュアの演奏は時にプロを上回る感動を与えることがあることを実感させる、本当に素敵な演奏会でした。献身的に努力されたご主人をはじめ、お嬢様、お孫さんたちの強い絆がとても印象に残りました。いつもながら、凄い動員力にも感嘆した。 水野さんは、当協会合唱団「ガイスマ」の高仲和子幹事長と同じ桜楓合唱団員ですから、ぜひガイスマにも加わってくれるよう願っています。 ピアノは人気急上昇中であちこちから引っ張り凧の前田勝則さんで、今回が3度目。合間に「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」を独奏してピアニストとしての卓越ぶりを披露しました。前田さんは東西四連(7月5日)の早稲田、東西OB四連(7月26日)の早稲田(稲門グリー)と、合同演奏でもピアノ伴奏で出演します(後述)。 歌への思いとバイタリティーに感嘆(前回のプロに私が寄稿したもの) 今春の某日、「カザルスホールで6回目のリサイタルをやることにしました。ホールはもう予約済みです」と、いつもの明るく弾んだ声が受話器に響いた。彼女の歌への思いとそのバイタリティーにただただ感嘆してしまった。ホールの新しい持ち主・日本大学と、一人で交渉して決めたという。 今回も、彼女が心の歌として半世紀近くも愛し続けた日本歌曲で構成した。永遠の名曲は何度歌っても、聴いても、常に新鮮だ。継続が生んだ力が、これまで以上の感銘を与えてくれるに違いない。彼女の歌唱は、それぞれの歌が持つ心の全てを伝え、歌は決してプロだけのものでないことを実感させる。 彼女を知ったのは共に大学生だったから本当に遥か昔…。でも、混声合唱でひときわ輝いた姿と声を鮮明に記憶している。“お珠ちゃん”という愛称で、当時のワセダグリーメンに絶大な人気があった。 「今回が最後になると思います」と謙虚に話していたが、彼女のことだから、少し時を置いて“7回目を決めました”といつもの明るい声で伝えてくれると信じている。これからも歌い続ける喜びを伝えながら、中高年者に生きる勇気を与え続けてくれるだろう。(徳田浩)、 (写真)開演前、水野珠江さんと筆者(6月14日)
第17回東西四大学OB合唱連盟演奏会 第58回東西四大学合唱演奏会 伝統と実力を誇る東西四大学の男声合唱団(同志社グリークラブ、関西学院グリークラブ、慶應義塾ワグネルソサィエティー、早稲田大学グリークラブ)の現役とOBの合同演奏会が、7月に相次いで東京で開催されます。 現役は7月5日(日)17時、昭和女子大学人見記念講堂、OBは7月26日(日)13時、すみだトリフォニー大ホールです。 【演奏曲目】(演奏順) 現役 ①慶 應「柳川風俗詩」(曲:多田武彦、指揮:畑中良輔) ②同志社「スカンジナビアの風景」(曲:L・Madatoja、指揮:伊藤恵司) ③関 学「いつから野に立って」(曲:木下牧子、指揮:本山秀毅) ④早稲田「縄文ラプソディー」(曲・指揮:荻久保和明、ピアノ:前田勝則) ⑤合 同「合唱のためのコンポジションⅢ」(曲:間宮芳生、指揮:佐藤正浩) OB ①新月会(関学)「雪明りの路」(曲:多田武彦、指揮:広瀬康夫) ②稲門グリークラブ(早稲田)「岬の墓」(曲:團伊玖麿、指揮:西田裕己、ピアノ:前田勝則 ③クローバークラブ(同志社)「魂の叫び~Afro-American spirituals」(指揮:小林香太) ④慶應ワグネル・ソサィアティーOB合唱団「過ぎし日」(曲:多田武彦=委嘱作品、指揮:畑中良輔) ⑤合 同 「枯れ木と太陽の歌」(曲:石井歓、指揮:佐藤正浩、ピアノ:前田勝則) ※横浜稲門グリークラブで触れましたように、早稲田グリーOBの演奏団体は数多くありますが、定期演奏会や今回の四連のように早稲田グリーOBを代表して演奏する場合は「稲門グリークラブ」として、その都度全OBから募集して練習し出演します。 【問い合せ】 現役 早稲田大学グリークラブ事務所 03-3208-4100 OB チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード322‐683)
【Latvija編集長 徳田浩】
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